看護師になるには?試験・進路・仕事内容・待遇など

Edv Magazine 編集部

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看護師になるには?試験・進路・仕事内容・待遇など

医療現場に欠かせない看護師。高齢化社会やコロナ禍における日本の医療現場は人手不足であり、看護師ニーズも高まっています。

厚生労働省の調査では、2020年10月の看護師の有効求人倍率は2.10倍(※保健師・助産師含む)。他職種を含めた全体の有効求人倍率0.96倍と比較すると、高い数値であることが分かります。

今回は、看護師の仕事内容や就職のメリットを含め、看護師になるために欠かせない要素について紹介します。

看護師とは

看護師とは、病気や怪我をしている人や妊産婦の世話を行うと共に、医師の診療補助を行う職業です。

生命を支える医療現場の最前線で仕事をするため、正確かつスピーディーな行動力が求められると共に、患者のメンタルケアや患者家族に対する情報提供も行います。

仕事内容

看護師の主な仕事内容について、解説します。

診察の補助

患者の血圧・体温・脈拍の測定や、採血・点滴・消毒・服薬サポートなどを行います。医師・薬剤師・救急隊員・臨床検査技師など他の医療従事者と連携しながら最適な医療行為を行います。

健康診断や献血などの場に同席し、検査を担当することもあります。

患者の状態把握・ケア

入浴や排泄の介助、寝姿勢の変換、食事補助などを行います。また、患者が抱える不安や心配事を拾い上げメンタルケアを行いながら、場合によっては保健師やケアワーカーと連携して情報提供も行います。

その他、ベッドメイキングや夜間の巡回など、患者が快適な環境で治療に専念できるような働きもします。

救急センターでの看護

急な事故や病気で運ばれてきた患者に対して処置を行います。救急医療の重要なポジションを担っており、1分1秒を惜しみながら迅速かつ適切な初期診療を心掛けながら働きます。

手術補助

手術に同席し、必要な機材や機器の準備を行います。その他、医療機材の洗浄・組み立て・滅菌・検品などを行い、スムーズな手術を実現するためのサポートをします。

事務作業

カルテ・診療内容・伝票の整理、報告書の作成、診療録の準備など、事務作業も行います。同じチームで働く人たちに正確な情報を共有すると共に、新たな問題点の発見や課題解決に役立てるための重要な業務です。

給与・待遇

厚生労働省の調査によると、看護師の平均年収は約483万円です。キャリアを詰んだ50代看護師が最も年収が高く、平均533万円の給与を得ていることが分かります。

賞与の平均は、50万円~100万円程度と幅があり、勤務形態や勤務場所によって変動します。

勤務時間

勤務場所にもよりますが、日勤と夜勤をシフト制で組んで働くスタイルが一般的です。日勤の多くは8時から17時まで、夜勤は16時から24時半までの準夜勤と、24時から8時までの深夜勤に分かれます。

施設によって2交代制にしているところもあれば、3交代制にしているところもあり、病床数や勤務エリアによっても異なります。

また、24時を過ぎてからの退勤など既に終電が過ぎてしまっている場合、病院の送迎用バンやタクシーを使って帰宅することもあります。

准看護師とは

看護師のことを「正看護師」と呼ぶことがあるのに対し、「准看護師(じゅんかんごし)」と呼ばれる職業があります。各都道府県で実施される准看護師試験に合格することで資格を得られますが、国家資格ではなく、医師や正看護師の指示・指導なしでは医療行為ができない、という違いがあります。

その分、資格を取るための期間や費用を抑えられるため、働きながら資格取得を目指す人も多数います。

看護師になるには

看護師として働くためにはどうすればいいか、合格すべき試験や受験資格について解説します。

看護師資格の取得が不可欠

看護師として働くためには、「看護師国家試験」に合格する必要があります。その後、試験に合格した証明書を提示し希望する病院やクリニックの就職面接を受け、内定・就職に至るのが一般的です。

毎年5~6万人が受験し、約90%の合格率で推移していますが、進学先で十分な勉強と実習を積み重ねてから臨む必要があります。

国家試験で出題される内容

看護師国家試験で出題される内容は、多岐に渡ります。

11科目(人体の構造と機能・疾病の成り立ちと回復の促進・健康支援と社会保障制度・基礎看護学・成人看護学・老年看護学・小児看護学・母性看護学・精神看護学・在宅看護学・看護の統合と実践)の中から原則240題が出されます。

正答率80%以上ないと合格にならない「必修問題」、一問一答式で知識を問う「一般問題」、看護の現場を想定したシミュレーションをもとに理解力と状況判断力を問う「状況設定問題」に分かれ、午前と午後それぞれ2時間40分ずつの長時間に渡り試験が行われます。

進学先の選択肢

看護師国家試験を受験するためには、文部科学大臣指定の学校もしくは厚生労働大臣指定の看護師養成所を卒業しておく必要があります。

それぞれ、進学先の選択肢について解説します。

大学

4年制大学の看護学部や医学部看護学科に進学する選択肢です。

看護師として必要な医学知識を学ぶだけではなく、今後さらに発展していく世界の医療業界に目を向けた研究ができるのが強みです。選択する科目やコースによっては、看護師だけではなく、助産師や保健師、養護教諭一種免許を取得できるのも特徴で、卒業後は「学士」の称号を得られます。

より発展的な内容を学びたい場合や、将来看護師をまとめるリーダー的な立場を担っていきたいと考えている人におすすめです。

短期大学

3年制短期大学の看護学部や看護学科に進学する選択肢です。

看護大学より1年早く卒業できるため早い段階で現場に出たい人に人気があり、卒業後は「準学士」の称号を得られます。

卒業時や在学中に他の4年制大学に編入できるという強みもあり、勉強しているうちにさらに興味が高まった場合や他の資格を取得したくなった場合にも有利です。

専門学校

3年制の看護専門学校に進学する選択肢です。卒業後は「専門士」の称号を得られます。

大学や短期大学と比較して学費が安めに設定されていることが多く、学校によっては提携先病院で決められた年数働くことを条件に、学費の一部を免除する制度を導入しています。

講師と学生の距離が近く、実習が豊富に組まれるため現場で役立つノウハウが身につきます。

看護師養成所2年制の学校で目指せるのは「准看護士」

看護師を目指すためには最低3年はかかるため、2年制の学校で目指せるのは「准看護士」です。

各都道府県で試験が行われており併願ができるため、試験日が異なる都道府県に複数出願し、早期の資格取得を目指せるのが特徴です。

看護師になるメリット

看護師になるメリットや仕事のやりがいについて解説します。

資格の有効期限がない

看護師免許は有効期限がないため、一生涯活用できる資格です。

就職活動で役立つだけでなく、妊娠・出産・育児で一度退職して30~40代になってから再就職したり、長年の経験を活かして現場職以外に転職したりすることも可能です。

比較的高い給料が期待できる

国家資格を活かした仕事であるため、同年代の平均収入と比較すると高い給与が期待できます。サラリーマンの平均年収が400万円程度といわれるのに対し、看護師の平均年収は約483万円です。夜勤手当や賞与も含めれば、より高い年収が期待できます。

求人数が多いため転職先に困らない

全国で必要とされる仕事であり、病院やクリニックの数に比例して求人数も多く、転職先に困らないという側面もあります。

病院以外で働いたり、パート・アルバイトとして週2~3回働いてプライベートとの両立を図ったり、自分の理想とする働き方を叶えやすいのもメリットです。

常に高い専門性をもって仕事できる

高い専門性がある仕事であるため常に勉強し続ける必要があり、自分のスキルを向上させられます。

医療や看護に関する基本的な知識をベースに、年々変わる医療事情や最先端の技術に触れながら仕事ができるのは、大きなやりがいにつながります。

患者と直接関われる

数多くある医療職のなかでも、看護師は特に患者と直接関わる機会が多くあります。診療サポートや処置だけではなく、患者や家族の心に寄り添いながら仕事をすることもあり、「ありがとう」「助かったよ」という声をかけていただくこともあるでしょう。誇りやプライド、使命感をもって仕事に取り組めます。

看護師として働ける場所

看護師が活躍できる場所は多く、希望に合わせて就職先を選べます。具体的にいくつか紹介します。

総合病院・大学病院

看護師の就職先として最もイメージしやすいのが、総合病院大学病院です。大規模な病院には、外来・入院・手術・救急など多くの患者が出入りします。

24時間365日体制で医療を提供すべく、多くの医師や看護師がシフト制で仕事に当たります。

クリニック

地域医療を支える、町のクリニックです。内科・外科・耳鼻咽喉科・小児科・整形外科・眼科・皮膚科・歯科などクリニックの数は多く、かかりつけ医として気軽に相談できる場所を目指します。

産科・婦人科・助産院などで活躍する看護師もいます。

介護施設

要介護者が集まる特別養護老人ホーム介護老人保健施設介護医療院などの介護施設です。高齢者や障害を抱える方の体調に気を配りながら世話を行い、万が一の緊急時には速やかな連携が取れるよう行動します。

自立したシニア向けのケアハウスや、サービスつき高齢者向け住宅に常駐する看護師として就職する選択肢もあります。

訪問看護施設

自宅で療養される方を定期的に訪問し、医療や日常生活のサポートをするのが訪問介護施設です。

乳児から高齢者まで多くの利用者がいるため幅広い年代に関する専門知識が必要であり、医療・介護・予防・生活支援などを一体化した地域包括ケアシステムの中核を担います。

保育園・幼稚園

保育園や幼稚園に常駐し、体調が変わりやすい乳児・園児に対する健康観察や応急処置を行います

手洗い・うがい・歯磨きなど日常的な習慣を身につけさせながら健康について学べるプログラムを用意したり、保護者に対する説明や提携医とのコミュニケーションも行います。また、子どもが罹りやすい感染症や食物アレルギーに対する理解も必要です。

保健所・健診センター

地域住民の疾病予防や健康増進に働きかけ、誰でも気軽に相談できる場所としてさまざまなサービスを提供するのが保健所や健診センターです。

健診車に同乗して企業や地域の健診場所を回ったり、献血センターで採血を行ったり、幅広い活躍の場があります。

看護学校

看護学校や大学に就職し、看護師を目指す若手の育成を行います。基本的な知識を漏れなく教えることはもちろん、最新の医療ニュースや技術リリースにも気を配り、常にフレッシュな発見を与えられる能力が求められます。

医療機器メーカーや製薬会社

医療機器メーカーや製薬会社など民間企業に就職し、看護師としての立場から新しい機器・薬・機材の開発や研究に携わる仕事です。

また、産業看護師として企業内医務室や救護所で働くこともあります。

ホテル・イベント会社・デパート

ホテル・イベント会社・デパート・テーマパーク・ショッピングモールなどに就職し、主に救護室で急病人への処置を行います。

不特定多数が出入りするという特性上、予防や安全対策に関する意見を出し、他職種と連携しながら運営に関わる場合もあります。

まとめ

看護師は、医療の最前線で働く非常にやりがいがある仕事である一方、「生命を扱う」という性質上、国家試験合格までに相当の勉強が必要な仕事でもあります。自分がどうして看護師になりたいか、どんな働き方をしたいのかを考えながらモチベーションを保ち、自分なりの希望進路や勉強法を確立していきましょう。

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