エンジニアになるには?進路選択の前に知っておきたいこと

Edv Magazine 編集部

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エンジニアになるには?進路選択の前に知っておきたいこと

近年、高校生の将来なりたい職業としてエンジニアの人気が出てきています。実際、SNSでもエンジニアになりたい高校生が情報交換しているのをよく見るようになりました。

社会人でも未経験からエンジニアへの転職を目指す若者が多くいるため、今ネットには転職サイトやスクール、ブロガーなどから多くのエンジニア関連情報が発信されています。そのため、どれを参考にすればいいのか迷っている人も多いのではないでしょうか?

今回の記事では、エンジニアの種類や仕事内容から、高校生向けに進路選択のポイントや資格、バイト・インターン情報などをご紹介します。

エンジニアの種類

エンジニアにはそれぞれの役割があり、大きく5つの職種に分けられます。

システムエンジニア(SE)

システムエンジニアは、システムやネットワークの設計業務を行うのが主な仕事です。作成した設計書をもとに、プログラマーに開発をお願いしたり、社内システムの発注を行ったりするなど、主に上流工程の業務を担当します。

Webエンジニア

Webエンジニアは、Web上のアプリケーション開発を行う職種です。Webアプリケーションとは、ECサイトなどのWebサービスからSNS、ゲームといったWeb上のさまざまなサービスを指します。そのようなアプリケーションを要件に沿って設計・構築するのが、Webエンジニアの仕事です。Webエンジニアは、フロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアに大きく分かれます

フロントエンドエンジニア

フロントエンドエンジニアは、Webサービスの利用者が直接目にする画面を実装するエンジニアです。Webデザイナーが作ったデザインをもとに、Web上で動くように開発を行う仕事です。マークアップ言語HTML/CSSやプログラミング言語のJavaScriptが用いられます。

バックエンドエンジニア

バックエンドエンジニアは、Webサービスの利用者は見ない、システムの裏側を実装するエンジニアです。サーバサイドエンジニアとも呼ばれます。データベースと、アプリケーションの機能をつなげるコードを書くエンジニアです。Ruby・PHP・Pythonのほか、Java・Goなどが用いられます。

インフラエンジニア

インフラエンジニアは、IT業界で欠かせないネットワークやサーバ、データベースなど、Webアプリが安全に稼働し続けるための環境を整備するエンジニアです。具体的には、インフラの設計・構築から運用保守までを行います。

セキュリティエンジニア

セキュリティエンジニアは、セキュリティに配慮したシステム設計から運用、また外部からのサーバ攻撃を防ぐための調査や対策を専門に扱います。具体的には、セキュリティ機器の導入や不正アクセスの制御、サイバー攻撃やウイルスの感染を防ぐための調査や改善など、さまざまな業務があります。

エンジニアになるための進路

エンジニアになるには、以下のような進路を進むといいでしょう。

学校の種類

エンジニアになるための学校の種類は、大きく3つに分けられます。

大学

大学の場合、情報系やIT系の学部・学科への進学を目指すといいでしょう。学費については、国立大学であれば4年間で約250万円、私立大学であれば4年間で約400万円~550万円が目安といわれています。

専門学校

IT企業には、専門学校卒のエンジニアも多くいます。学費については、2年間で約220万円程度です。大手企業だと、新卒の場合は受験資格に大卒以上を指定しているところもあるので、憧れのサービスを扱う企業などを志望する場合は事前に確認しておくといいでしょう。

プログラミングスクール

高校在学中にプログラミングを本格的に学びたい場合は、プログラミングスクールに通うのも一つの手です。スクールはもちろん費用がかかるので、Webの学習サービスなどで試しに勉強してみたあとに検討するのがおすすめです。高校生料金で安く通えるスクールもあります。

参考:【高校生向け】プログラミング教材おすすめ12選!学習のコツも紹介

おすすめの学部・学科

学校によって名称は異なりますが、以下のような学部・学科・コースを学ぶと、ITエンジニアに通じる知識やスキルを学びやすくなるでしょう。

  • 理工学部
  • 情報工学部
  • 情報学部
  • 情報科学科
  • 情報処理学科
  • システムエンジニアコース
  • ITエンジニアコース

理系選択がおすすめ

高校の学科やコースが文系でもエンジニアになれますが、現時点でエンジニアに興味を持っているのであれば、論理的思考・数学的思考の訓練がよりできる理系選択をおすすめします。理系コースを卒業後は、大学あるいは専門学校の理工系や情報系の学部に進学し、ITやコンピュータ知識を学ぶのが一般的です。

エンジニア関連の資格

エンジニアになるには特別な資格は不要です。しかし、ITに関する知識やプログラミングのスキルアップを可視化することは、モチベーションアップにもつながります。高校在学中に余裕があれば、資格の勉強をしてみるのはどうでしょうか。

ITパスポート試験

ITの基礎的な技術知識やITを活用したビジネス知識など、ITを幅広い視点から学べる国家資格です。たとえエンジニアにならなくても生きていく上でためになる内容です。初心者でも勉強をすれば理解できるレベルで、広く浅く出題されます。毎月複数回試験があり、かつ合格率も毎回50%前後と高いです。

難易度:★★☆☆☆

公式サイト:ITパスポート試験

基本情報技術者試験

ITパスポート試験の上位版にあたる国家資格です。ITパスポート試験と同様に、コンピュータの仕組みから、ソフトウェア・セキュリティ・ネットワーク、プログラミングの基礎などIT分野の問題が幅広く出題されます。ITエンジニアの登竜門ともいわれており、エンジニアとして就職した場合は、入社後すぐに取得できるよう研修を行う企業もあります。

難易度:★★★☆☆

公式サイト:基本情報技術者試験

応用情報技術者試験

基本情報技術者試験の上位にあたる国家資格です。ITに関する知識が幅広く問われるほか、ソフトウェア開発やプロジェクトマネジメント関連の知識が問われます。現役エンジニアあるいは同等の知識がある人向けの試験であるため、IT業界未経験者だと難易度は高いです。ただし、基本情報処理技術者試験のようなプログラミングに関する問題があまり出題されないため、文系学生だとあえてこちらの試験を受けることもあります。

難易度:★★★★☆

公式サイト:応用情報技術者試験

エンジニアに向いている人

エンジニアに向いている人の特徴としては、以下のような点が挙げられます。

新しいことを勉強するのが好き

IT業界は新しい技術やトレンドが日々変化・進歩しています。そのため、新しい技術や言語を使ってみたいと思ったり、IT知識を最新のものにアップデートするための情報収集を面白いと思えたりする人が向いています。

コミュニケーション能力が高い

エンジニアは黙々と作業し、あまりコミュニケーションを取らないイメージがあるかもしれませんが、実際はそうではありません。他のエンジニアや、WebデザイナーやWebディレクターといった別職種のメンバーと協力して仕事を進めていく必要があります。さまざまな職種の人と意思疎通しながら仕事を進めていくことを楽しいと思える人のほうが、エンジニアに向いているでしょう。

几帳面で地道な作業が得意

エンジニアの仕事は、地道な作業の繰り返しです。たとえ開発規模が大きくても、基本的にはコードを書いて、上手くいかない原因を調査してエラーを解消、また不明点があれば調べて修正していくという繰り返しです。このような作業を積み重ねる忍耐力がある人がエンジニアに向いています。

トライアンドエラーを繰り返すことが苦でない

開発はエラーの連続なので、自分で調べて問題を解決していく場面が多くあります。エラーを解消して思い通りにプログラムが動いたときに喜びを感じられる人は、開発途中も楽しめるのでエンジニアに向いてるでしょう。

高校生OKのプログラミングバイト・インターン情報

高校生でもできるプログラミングの求人はまだ少ないですが、徐々に増えてきています。未経験者向けだと、監視作業やテスターなど実務のない求人もあるので、実務ができる求人なのかに注目しながらさがしましょう。

Wantedly

エンジニア、デザイナー、セールスなどIT・WEB系の職種が多く利用しているビジネスSNSです。利用者は120万人以上で20代、30代の若手ビジネスパーソンが多いです。実際に高校生インターンを採用した企業も少しずつ増えてきているので、まずはWantedly(ウォンテッドリー)で求人をさがしてみることをおすすめします。

公式サイト:Wantedly

有名企業

好きなサービスがあれば、その企業に直接問い合わせるのもいいでしょう。企業のホームページから採用やお問い合わせページでインターンをしたい旨を連絡してもいいかもしれません。有名企業だと、高校生向けのインターン採用や研修を行った実績のある企業も多いのでおすすめです。

マッハバイト

成功報酬型のアルバイト求人サイトで、幅広い職種の求人を取り扱っています。求人数はそれほど多くないですが、プログラミングの求人も取り扱っているのでとくに関東・関西圏の高校生は一度のぞいてみるといいかもしれません。

公式サイト:マッハバイト

キャリアプラン

エンジニアのキャリアアップにはさまざまなルートがあります。最初はエンジニアでも、自分の目標や状況に合わせて全く異なる仕事をしている人もいます。

フリーランス

特定の企業や組織に専従せず、エンジニアの技能を個人で提供しながら働くエンジニアも多いです。IT企業には、在宅勤務・リモートワークOK、週3からの稼働OKなど自由度の高い求人が多いので、自分の時間をコントロールしやすいように働きたい人に人気となっています。

ITコンサルタント・データサイエンティスト

ITコンサルタントや経営コンサルタント、データサイエンティストといったエンジニア経験を活かせる類似職種にキャリアチェンジする人もいます。企業のIT戦略の策定からシステムの見直し、新システム導入の提案など仕事内容は多岐にわたります。

別領域のエンジニア 

インフラエンジニアからWebエンジニア、システムエンジニアからインフラエンジニアなど、別のITエンジニア職にキャリアチェンジする人も多いです。このステップを踏んで、フルスタックエンジニアという、すべての開発を自分一人で手がけられる人材を目指す人もいます。

マネジメント職

プロジェクトマネージャーやプロダクトマネージャーといったマネジメント職にキャリアチェンジする人もいます。プロジェクトマネージャーでは「いつまでに」「どうやって作るのか」という「When」「How」をより求められ、プロダクトマネージャーでは「何を作るのか」「なぜ作るのか」という「What」「Why」が求められるといわれています。どちらもエンジニアからのキャリアチェンジだと重宝される職種です。

まとめ

今、エンジニアという職種は人気があり興味のある人も多いと思いますが、まずはプログラミングに関する本や学習サービスに触れてみたり、エンジニアになったらどんなものを作ってみたいか考えるといいでしょう。仕事には適性もあります。仕事内容をよく知り、楽しい、もっとやってみたいと思える人は是非エンジニアを目指して勉強してみてください。

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