高校の文化祭は青春の1ページを彩る定番イベントです。クラスや部活動の仲間と共に、さまざまな出し物を企画・準備していきますが、どんな出し物なら多くの人に楽しんでもらえるのか、悩んでしまうこともありますよね。
今回は、文化祭でおすすめのおすすめ出し物を紹介します。また、出し物を決める際のポイントや注意点も解説しますので、ぜひ最後まで読んで文化祭前の話し合いに活用してください。
文化祭の出し物ジャンル
文化祭の出し物にはさまざまなものがありますが、大きく4つのジャンルに分けられます。
飲食系
飲食系は、文化祭の定番ともいえる食べ物や飲み物の販売です。教室を装飾したり、外で屋台を構えて出店します。本物の飲食店の店員のように接客や調理を楽しめるだけでなく、時間を区切って役割を交代しやすいのも魅力です。
飲食系はスイーツやドリンク、ガッツリ系など、さまざまな食べ物・飲み物を提供できることから、出店する側はもちろん、お客さんにとっても人気の高い出し物となっています。
ステージ系
ステージ系は、体育館や屋外ステージなど、教室を飛び出してさまざまなパフォーマンスを行います。演劇や合唱といった昔ながらの出し物はもちろん、最近はダンス、ライブペイント、バンド演奏、お笑いライブといった観客が盛り上がるものも人気です。
一緒に1つのステージを作り上げる苦労や喜びを分かち合うことで、仲間との絆も深まり、まさに青春の1ページと呼べる瞬間を過ごせるかもしれません。
制作・展示系
制作・展示系は、ダンボールアートやバルーンアート、絵画や美術作品など事前に用意した制作物を展示するものです。近年は教育系番組などの影響もあり、日用品を使ったからくり装置などの制作も人気を集めています。
制作・展示系は制作者の技術も問われますが、制作物にどういった工夫がされているのかも、見ている人が盛り上がるポイントとなります。
アトラクション系
アトラクション系は、教室のなかで遊園地や縁日、お化け屋敷などの企画です。準備に時間がかかりますが、頑張って作ったものや企画した内容でお客さんが楽しんでくれる姿を見られるのはやりがいがあります。
定番のお化け屋敷はもちろん、小さな子どもも楽しめるようなゲーム、インパクトのある大掛かりな出し物など、アトラクション系と一言でいってもその内容は豊富にあります。
迷ったらコレ!おすすめの出し物10選
文化祭の出し物は年々その幅を広げていて、「あれもいいけど、これもやってみたい」と迷う人も多いでしょう。斬新な内容にチャレンジするのも悪くありませんが、定番・人気の出し物であればお客さんも盛り上がること間違いなし。
ここからは、自分たちもお客さんも楽しめる、おすすめの出し物を紹介します。
①たこ焼き
まずは定番中の定番、飲食系のたこ焼きです。一口サイズで食べやすく、友だち同士でもシェアできるたこ焼きは、同時にお祭り気分も味わえ、お客さんに喜ばれるでしょう。
文化祭でたこ焼き屋を出店する場合は、本格的なタコ焼き機で作るのではなく、冷凍のたこ焼きをチンしてお皿に盛り付けることが多いです。出店する側も調理が簡単なので、負担や手間を減らすことができます。
②チュロス
飲食系でスイーツの出店を希望するなら、チュロスがおすすめです。テーマパークなどでも人気のチュロスは、食べやすい形状で食べ歩きにも最適。あまり売っているお店もないことから「めずらしいしおいしい」と、すぐに売り切れてしまうこともあります。
チュロスというと油で揚げるイメージですが、オーブントースターでもおいしく仕上がります。オーブンなら調理も安全でカロリーも抑えることができるので、売る人も買う人も嬉しいですね。
③チョコバナナ
たこ焼きに並び、お祭りの定番であるチョコバナナも食べ歩きしやすく、見た目が可愛く「映える」と人気を集めています。
ベースとなるチョコも水色やピンクなど色とりどりですし、チョコスプレーやチョコペンでデコレーションをしたり、バナナに顔をつけたりとさまざまなバリエーションのチョコバナナが作れるので、小さな子どもも喜ぶでしょう。
④カフェ
いろいろな食べ物や飲み物を提供したければ、教室内を装飾してカフェを出し物にするのもおすすめです。サンドイッチなどの軽食、パフェやケーキといったスイーツ、そしてコーヒーやジュースなどのドリンクは、どれも簡単に用意することができます。
メニューやドリンクカップ、店員の衣装などにもこだわって、おしゃれな人気カフェ、映画やアニメなどに出てくる架空のカフェを再現してみるのもよいかもしれません。
⑤演劇
ステージ系でおすすめの出し物は演劇です。演劇は表舞台に出る人から裏方まで、クラス全員が参加をして1つの作品を作り上げます。
練習や準備に時間がかかる、キャストは恥ずかしさを捨てないといけないなど、壁もありますが、いろいろな困難を乗り越えて披露するステージは、高校生活の素敵な思い出となるでしょう。
演劇の内容は人気舞台や映画の再現、おとぎ話の舞台化、オリジナル脚本などさまざまです。演じる側はもちろん、お客さんが楽しめる内容を意識するとより盛り上がります。
⑥動画制作・上映
動画を制作し体育館や教室で上映するという、ステージ系と制作・展示系を掛け合わせた内容もよいでしょう。最近はスマホで動画を編集する高校生も増えているので、よりクオリティの高い動画制作も可能です。
ショートムービーやドキュメンタリー系、クラスの紹介動画など、内容はさまざまですし、効果音やBGM、字幕など、編集に凝ることで多くの人の目を引く動画に仕上げられます。
動画制作は制作過程での頑張りはもちろん、完成したものをDVDなどに入れて思い出として残しておけるのも魅力です。同窓会で見返せば、盛り上がること間違いなしでしょう。
⑦謎解き
アトラクション系で近年人気なのは、謎解きや脱出ゲームなど。教室内に段ボールで迷路を作り、謎を解きながら迷路から抜け出す謎解きは、シンプルながらも幅広い世代が盛り上がれます。また、学校内すべてを使っての大掛かりな謎解きも、ほかのクラスの出し物を見たり食べ歩きをしたりしながら楽しめるのでおすすめです。
謎解きの内容は簡単すぎても難しすぎてもだめで、簡単には解けないけど、多くの人が答えを導き出せるものである必要があります。ストーリー性を持たせた謎解きにするなどの工夫をするためにも、さまざまな謎解きを研究しクラスで意見を出し合うため、企画や準備を通してクラスの仲も深まるでしょう。
⑧ミニゲーム
アトラクション系の出し物として、教室内に輪投げやもぐらたたきなど、ミニゲームをたくさん用意するのもおすすめです。ポイント制で景品を用意したり、ランキングをつけたりすれば、本気でミニゲームを楽しむ人も増えるでしょう。簡単なものから難しいものまで複数用意すれば、子どもから大人まで楽しめます。
1つのゲームを終えるとレベルが上がる、ミニゲームをすべてクリアすると敵を倒しヒロインを救えるといったストーリー性を持たせ、ゲームや教室内の装飾にもこだわるなど、ただミニゲームを並べるだけでない工夫もしてみてください。
⑨お化け屋敷
迷ったらアトラクション系の定番、お化け屋敷に挑戦してみましょう。通常の歩いてゴールを目指すタイプのお化け屋敷もよいですが、お客さんを台車などに乗せて走る「ライド形式」のお化け屋敷なら、怖くて動けなくなってしまうことがなく、進行もスムーズです。また、除霊しながらゴールを目指すようなストーリーを持たせることも、お客さんが喜ぶポイントとなります。
教室内の装飾や仕掛けはもちろん、特殊メイクや衣装、BGMにもこだわりより多くの人を驚かせてください。
⑩縁日
最後に紹介するのは縁日です。教室内をお祭り風に飾り、射的やスーパーボールすくい、サメ釣りなどお祭りでよく見るようなゲームをたくさん用意します。お面や駄菓子といったお祭り感のあるものを景品にすると、お客さんにより喜んでもらえるでしょう。
縁日を出し物にすると、浴衣や甚平が着られます。普段なかなか着られない衣装を着て出し物に臨むことはとてもワクワクしますよね。さまざまなお祭りのお店と本格的な装飾、演出で文化祭の醍醐味ともいえる「非日常的な時間・空間」を楽しみましょう。
出し物選びのポイント
文化祭の出し物の種類は豊富にありますが、以下のポイントに注意しながら出し物を決めるようにしましょう。
目的を明確にする
まずは目的を明確にしましょう。「みんなでやる流れになっているから」といった漠然とした目的では納得しない人もいますし、お客さんが楽しめる出し物は作れません。
以下のように具体的な目的・目標を設定することで、クラス全体が同じ方向、同じ目標に向かって動けます。
- 1つの目標に向かって一丸となり、クラスの仲をさらに深める
- 普段関わることが少ないクラスメイト同士の交流を深める
- 文化祭の目玉となるような企画で、過去一のお客を集める
- 1人ではできないことも、皆の力を合わせればできるということを証明する
なるべく全員に役割が行き渡る出し物を選ぼう
どんな出し物であれクラス全員が同じ役割を担うことはできません。指揮を取る人がいれば指示に従って動く人もいますし、演劇をやるなら主役もいれば脇役、裏方もいます。どの役割が偉いといった格差はありません。必ず全員に何かしらの役割が行き渡るような出し物にしましょう。
飲食系やアトラクション系は、事前準備をしたり接客時間を区切ったりすることで、多くの人に役割を分担できます。ステージ系も、大勢が関われる合唱や演劇なら可能でしょう。制作・展示系はやや難しいように思えますが、当日の案内役や展示内容の解説など、工夫次第でさまざまな役割を作れます。
反対に、全員が関わることが難しいのはダンスやバンドといった技術の必要なステージ系です。ダンスは苦手な人は舞台で披露したくないでしょうし、バンド演奏は少人数で行うものです。
クラス全員が納得する出し物を選ぶことは難しいですが、一人残さず参加できて楽しめるような内容を選ぶことを意識しましょう。
内輪だけで盛り上がるネタはNG
どのようなジャンルでも、クラス内や特定のメンバーのみでしかウケないネタは避けたほうが賢明です。内輪ネタは盛り上がらないだけでなく、第三者は「つまらない」「不快」と思うこともあります。
文化祭の出し物では自分たちが楽しむだけでなく、見ている人、参加する人を楽しませることも大切です。
客観的に見て楽しめる内容に
特に演劇や映像、制作物など「お客さんに披露する」内容の出し物は、客観的に見て楽しめるか、面白いかを意識してテーマや内容を決めましょう。
アトラクション系はストーリー性を持たせる場合、メジャーなゲームの世界観を再現するなど、多くの人が楽しめる内容にすることと同時に、お客さんが制作物に触れたりするので多くの人が使っても壊れないものを作ることも意識してください。
飲食系は衛生管理を徹底する
飲食系の出し物をする場合は、「人の口に入るもの」ということを忘れてはいけません。手洗いや調理の際のマスク着用はもちろん、食品の保管方法や加熱時間に注意する、お金を触った手で食品を扱わない、調理器具は都度消毒するなど衛生管理を徹底しましょう。
調理不要の食品を取り扱うのもおすすめ
加熱が必要な食品は、調理に時間がかかったり火が通り切らず食中毒の原因になったりと危険も多々あります。また、包丁を使うと食品をベタベタとさわったことで細菌がついてしまう場合も……。そこでおすすめなのが、調理不要の食品の提供です。
電子レンジやオーブンでできるドーナッツ・たこやき・からあげや調理不要のアイスクリーム、電気ポットで簡単に湯せんができるタピオカドリンクなど、文化祭で人気を集めそうな簡単メニューはたくさんあります。ぜひ安心・安全に提供できる食品を検討してみてください。
まとめ
いかがでしたか。今回は文化祭でおすすめの出し物を紹介しました。文化祭での出し物を考える際には「クラス全員で参加できる内容を意識すること」「目的を設定すること」が大切です。多くの人が楽しめる内容を考えると同時に、飲食系の出し物は簡単に調理ができて衛生面での問題がないものを選ぶようにしましょう。ぜひ文化祭の出し物の参考にしてみてください。