高校生になって新たに部活に入ることを楽しみにしている人も多いと思います。しかし、「どんな部活が自分に向いているのだろう」「何を基準に選べばいいのか分からない」と悩む人もいるでしょう。
この記事では、どんなことを楽しみたいか、どんなことを磨きたいか、といったタイプ別におすすめの部活を紹介します。またその部活の魅力がわかる漫画も紹介しているので。あわせてチェックしてみてください。
チームプレーを楽しみたい人におすすめの部活
一人よりも仲間とひとつになって勝敗を争うことに喜びを感じる人は、チームプレーを重視する運動部がおすすめです。
バスケットボール部
バスケットボール(バスケ)は、5人対5人の球技です。一つのボールを味方で回し、相手コートにあるリングにシュートを狙います。
団体スポーツのなかでは少人数の部類であるため、レギュラー争いは激しくなる傾向にあります。ただし、試合中の選手交代回数は無制限なので、出場機会には恵まれやすいです。
バレーと同様にジャンプすることも多いので、成長期の身長アップにつながる競技ともいわれています。
*バスケの魅力がわかる漫画:『スラムダンク』『黒子のバスケ』
サッカー部
サッカーは、11人対11人の球技です。一つのボールを味方で回し、相手コートにあるゴールにシュートを狙います。
一度にコートに出る人数としては、ラグビーの15人に次いで多いスポーツです。また主にシュートを狙うフォワード(FW)以外に、中盤で攻守を支えるミッドフィルダー(MF)、自陣のゴールを守るキーパー(GK)とポジションが分かれます。
自分の身体能力や性格などから、適した役割をみつけることもサッカーのおもしろさのひとつです。
ハンドボール部
ハンドボールは、7人対7人の球技です。一つのボールを味方で回し、相手コートにあるゴールにシュートを狙います。バスケとサッカーを混ぜ合わせたスポーツといわれることもあります。
手のひらサイズの小ぶりなボールを素早いパス回しで送り、シュートの時速は100kmを超えることもある、スピード感が味わえるスポーツです。
バスケやサッカーに比べると競技人口が少なく、高校から始める人も多いので、レギュラーを狙いやすいでしょう。
*ハンドボールの魅力がわかる漫画:『送球ボーイズ』『明日のない空』
バレーボール部
バレーボールは、6人対6人の球技です。実業団バレーや小学生バレーでは9人制を採用している場合もあります。一つのボールを規定回数内で回し、相手コート内にスパイクを打ち込みます。
「ボールを落としてはいけないスポーツ」であり、常に動き続けてボールを追うスタミナや、高い位置からボールを打つ跳躍力が求められます。昨今は国内のプロチームの試合を楽しめる「Vリーグ」も人気を博しています。
*バレーボールの魅力がわかる漫画:『ハイキュー!!』『ハリガネサービス』
野球部
野球は、9人対9人の球技です。9回の攻守を表(先攻)と裏(後攻)に分けて行います。
春のセンバツや夏の甲子園といった全国大会は毎年全国放送され、高校スポーツのなかでは最も人気の高い競技のひとつです。
部の規則として頭髪を坊主にするところや、礼儀や身だしなみなどを厳しく求められることも多いです。
自分の力を試したい人におすすめの部活
個人のパフォーマンスで結果が大きく変わることに楽しみを見出す人は、個人戦の部活がおすすめです。
水泳部
水泳は、指定の泳ぎ方、もしくは自由形で一定距離を泳ぐスピードを競うスポーツです。
夏がトップシーズンであり、それ以外の季節は筋トレなど体作りに専念することが多いとされています。温水プールがある学校では年間を通して練習できるので、環境によって実力差が開きやすい競技でもあります。
水圧がかかるなか全身を動かすので、有酸素運動と筋トレの両方を同時に行えます。
陸上部
陸上は、短距離・長距離・走り幅跳び・走り高跳び・ハードル走・砲丸投げ・やり投げなど多数の種目に分かれているスポーツです。特定の種目を専門にすることもあれば、七種競技・十種競技など複数種目の記録で競うこともあります。
陸上というと足の速さが注目されがちですが、足が速くなくても活躍できる種目はあるので諦める必要はありません。
*陸上の魅力がわかる漫画:『風が強く吹いている』『6センチの絆』
テニス部
テニスは、1対1のシングルスもしくは2対2のダブルスで戦う球技です。ネット越しにラケットでボールを打ち合います。
錦織圭選手や大坂なおみ選手といった世界トップレベルの日本人プレイヤーが活躍し、強豪選手を育てるテニススクールも増えています。また一生の趣味として、運動や余暇の楽しみとしてプレイする人も多いスポーツです。
*テニスの魅力がわかる漫画:『見上げてごらん』『BREAK BACK』
バドミントン部
バドミントンは、テニスと同様に1対1のシングルスもしくは2対2のダブルスで戦うスポーツです。
バレーボールと同様に「シャトル(羽根のついた球)を落としてはいけないスポーツ」であり、ギネス記録には時速493kmのスマッシュが記録されるなど、「最速のスポーツ」とも呼ばれています。瞬発力に加えて高い動体視力が求められる競技です。
*バドミントンの魅力がわかる漫画:『はねバド!』『スマッシュ!』
弁論部・放送部
弁論は、スピーチやプレゼンテーションを通して、内容や論理性、弁論技術などを競うものです。主に弁論大会やスピーチコンテストなどの大会を目指して活動します。
原稿の内容・スピーチのテーマ・表現方法・発声などがトータルで評価され、聴衆の心に響く表現技術を磨きます。チームで大会に臨むこともありますが基本的には個人戦であり、緻密な準備やセルフトレーニングが求められます。
*弁論・放送の魅力がわかる漫画:『ブロードキャスト』
みんなで1つのものを作りたい人におすすめの部活
大人数で1つのものを作り上げ、発表することに楽しみを見出す人は、音楽・演劇分野の部活がおすすめです。
吹奏楽部
吹奏楽では、管楽器・弦楽器・打楽器などさまざまな楽器パートで楽団を構成し、ひとつの音楽を奏でます。
地方大会や全国大会の賞を目指して練習に励み、校内外のイベントで演奏したり、運動部の大会ではチアバンドとして参加することもあります。
朝練や土日にも練習する高校も多く、運動部並みの体力や精神力が必要といわれることもあります。
*吹奏楽の魅力がわかる漫画:『響け!ユーフォニアム』『ブラブラバンバン』
合唱部
合唱は、低い音や高い音、メインやコーラスなど複数の声部に分かれて、ひとつの曲を歌い上げるものです。
歌声の美しさや力強さはもちろん、表情での感情表現なども求められます。声も骨格も違う他人同士で、ひとつのハーモニーを作り出すことは大変難しいことですが、ひとつにまとまったときの喜びは何ものにも代え難いものがあります。
軽音部
軽音部は、ギター・ベース・ドラム・キーボードやボーカルなどでバンドを編成し、楽曲を演奏する部活です。
さまざまなジャンルの音楽好きが集まる部活なので、音楽のトレンドや知見も広がり、それだけでも楽しめます。もちろんバンドを組むことで、自分たちで音楽を作る喜び、演奏する楽しさは格別です。これまで音楽がやったことない人でも、高校から始めるのは遅くありません。
*軽音・バンドの魅力がわかる漫画:『BECK』『日々ロック』
演劇部
演劇部は、脚本家、役者、演出、照明、音響、美術など様々な役割のメンバーが協力してひとつの演劇を作り上げる部活です。高校の演劇部では主に役者をやるのが一般的です。
普段の自分とは違う人物・キャラクターを演じることが演劇のおもしろさであり、同時に難しさでもあります。文化祭で披露するだけでなく、地方大会や全国高等学校演劇大会で自分たちの実力を試す機会があります。
集中力を磨きたい人におすすめの部活
自分自身ととことん向き合い、精神力や集中力を磨きたい人におすすめの部活を紹介します。
弓道部
弓道は、運動部でありながら激しい動きはなく、精神統一と集中力が求められるスポーツです。矢を放ち、的に当てる一連の所作を通して、心身を鍛練することを目指します。
矢を放つのは一瞬ですが、安定して的の中心を射続けられるまでには、長く緻密な努力を重ねることが求められます。
*弓道の魅力がわかる漫画:『青武高校あおぞら弓道部』『花に染む』
茶道部
茶道は、お茶を点てて振舞う技術や、伝統文化への理解やもてなしの心を学ぶ芸道です。
使う道具や部屋に生ける花にまで気を配り、言葉以外でのゆったりとしたコミュニケーションを味わうことができ、日々多くの情報に触れる現代だからこその楽しみを見出せます。
*茶道の魅力がわかる漫画:『お茶にごす。』『ケッコーなお手前です。』
書道部
書道部は、丁寧に美しい文字を書くことに加え、先人たちの優れた書を読み解き、好きな言葉や詩の創作をするなど、幅広い取り組みが行われる部活です。
映画『書道ガールズ!! わたしたちの甲子園』が人気を博したことで、書道パフォーマンスに取り組む学校も増えています。
*書道の魅力がわかる漫画:『とめはねっ! 鈴里高校書道部』『ばらかもん』
美術部
美術部は、水彩画・油彩画・彫刻・版画・イラストなどの芸術作品づくりに取り組む部活です。
自分の感性を自由に活かせる場であり、文化祭や美術展をひとつの目標にしながら取り組みます。
*美術の魅力がわかる漫画:『ブルーピリオド』『かくかくしかじか』
新しいことを学びたい人におすすめの部活
新しいことを学ぶのが好きな人は、授業とは一味違う学びがある部活がおすすめです。
理科系の部活
化学部・生物部など理科系の部活では、考察・観察・実験を繰り返しながら新しい発見を探します。
教科書や科学誌に掲載されている内容を自分たちで実証実験したり、日常の科学的な疑問について仮説を立てたりと、サイエンスをより身近に捉え、知識を血肉化できる部活です。理系学部への進学を考えている人にもおすすめです。
パソコン部
パソコン部では、プログラミングでのソフト開発や、パソコンそのものの構造理解などを行う部活です。
パソコンの分解、自作パソコンの制作、オウンドメディアやアプリケーションの作成、情報処理検定やデザイン検定への挑戦など活動内容は幅広いです。機械が好きな人はもちろん、インターネットやWebサービスに興味がある人におすすめします。
英語部
英語部では、英語での「読む・書く・聞く・話す」のスキルを磨く部活です。
英語を楽しく学ぶゲームなど手軽に取り組めるものから、ディベートやプレゼンテーションのコンテストに出場するハイレベルな活動まであり、オンラインで姉妹校の学生と会話したり夏休みに現地視察に出かけたりすることもあります。授業の英語は受験を踏まえた内容になっていますが、英語部ではより日常的な生きた英語を学ぶことができるでしょう。
人のために何かしたい人におすすめの部活
誰かのために活動し、相手に喜んでもらうことに楽しみを見出す人は、人助けや応援ができる部活がおすすめです。
チアリーディング部
チアリーディング部は、アクロバティックなパフォーマンスで見る人を応援する部活です。
運動部の大会に赴いて自校のチームを応援したり、学校行事や地域イベントでパフォーマンスを披露したりします。チアリーディングは女子がやるものという印象がありますが、男子のチアも近年人気が高まっています。
*チアリーディングの魅力がわかる漫画:『アニマエール!』『チア男子!! -GO BREAKERS-』
ボランティア部
ボランティア部は、高齢者・障害者・乳幼児へのサポートや募金活動、地域の清掃美化など奉仕活動を行う部活です。
男女・地域・世代間の枠を越えた交流を通して知見が広がることに加え、大学によっては高校時代におけるボランティア活動を推薦出願の条件として課していることもあります。
部活選びのポイント
高校に入ると部活の種類が一気に増え、どう選んだらいいのか分からない人もいるでしょう。ここでは、部活選びのポイントをいくつか紹介します。
初心者歓迎か経験者歓迎か
基本的にどの部活も、小~中学校で経験を積んできた人はレギュラーになりやすいです。これは経験値の差があるため仕方がありませんが、かといって初心者がレギュラーになれないわけではありません。
レギュラー枠(1試合に出場する人数やベンチに控えとして入る人数)に対して、経験者がどのくらい入部しようとしているかを事前にチェックしておきましょう。経験者の入部が少ない場合や、レギュラー枠が多い場合は、初心者でも出場チャンスが高まります。
自分がやりたいことと合っているか
部活は2〜3年活動し、高校生活の大きな時間を占めるものです。また一度入部すると、別の部活に移る(転部)ことはハードルが高くなります。
「中学校でやっていたから」「親や先輩から勧められて」という理由だけで決めてしまうと、のちのち後悔しかねません。部活の内容や方針が、自分のやりたいことと合っているかをきちんと確認して、入部を決めましょう。
習い事や勉強との両立ができるか
今やっている習い事や受験勉強も頑張りたい場合、部活のスケジュールがどう組まれているか確認しましょう。
土日祝日の練習時間に加え、朝練・昼練・夜練が組まれている部活もあり、大会やコンクールの時期には学校を数日休んで遠征に出るということも考えられます。週間・月間・年間の予定を確認し、無理なく続けられるか確認しておくことも大切です。
進路に結びつくか
進路や進学先の見通しが立っている人は、部活動がその進路にフィットするかどうかで部活を選ぶこともできます。推薦出願の条件に有利な部活や、受験勉強を妨げず無理なくできるスケジュールが組まれている部活を選ぶことで、計画的な進路の実行につながります。
部の雰囲気
入学後に見学や仮入部を行い、部の雰囲気を確認しておくことも大切です。同級生や先輩同士のつながり、顧問・OB・父母会のサポートなどを見ておけば、自分のイメージ通りの活動ができるかの判断をしやすくなります。
まとめ
今回は、高校生におすすめの部活をジャンル別に紹介しました。
部活選びのポイントは、
- 初心者と経験者の割合
- 自分がやりたいことと合っているか
- 習い事や勉強との両立ができるか
- 進路に結びつくか
- 部の雰囲気が合うか
です。
気になる部活があったら、ネットで試合の動画を見てみたり、経験者の口コミを読んでみたりして自分に合いそうかチェックしてみましょう。もちろん機会があれば見学や体験入部をしてみることをおすすめします。ただ一度見たからといって義理で入部しないように気をつけて、慎重に判断してくださいね。
また部活に入らず好きなことを自分でやるのも素晴らしいことです。高校生の将来の夢ランキングには、いろんな新しい職業があるのでぜひチェックしてみてください。