経営学部とは?向いている人や人気の資格・進路について解説

Edv Magazine 編集部

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経営学部とは?向いている人や人気の資格・進路について解説

経営学部ときくと、「起業や会社経営したい人が行く学部、難しそう、堅そう」などイメージされる方も多いのではないでしょうか?実際は、経営学のほか心理学や経営文化など学ぶことは幅広く、卒業後もさまざまな進路が考えれらます。

今回は、経営学部で学ぶことや経営学部に向いている人、人気の就職先について紹介します。

経営学部で学ぶこと

経営学部で学ぶ範囲は、学問的に大きく以下の4つに分けられます。

経営戦略・組織戦略

経営戦略・組織戦略とは、企業や組織において経営目的を達成するための計画のことです。たとえば、組織全体の活動の指針や、その活動をなす体制づくりなどを学びます。

もともとは、軍隊用語として誕生し経営学者アルフレッド・チャンドラーなどが経営分野に導入した考え方です。企業や組織が、理念に基づき時代の変化に対応しつつ発展するための戦略について研究します。

マーケティング

マーケティングとは、社会や顧客のニーズを調査分析して自社の商品やサービスを成長させていく経済活動のことです。たとえば、商品企画・開発・広告宣伝・流通を連携させ、売れる仕組みを構築する方法について学びます。

具体的には、市場調査や分析を通して顧客のもつ興味への理解を深めながら、商品開発や流通、営業や広告宣伝などビジネス全般に関与する施策について研究します。

財務・会計

財務・会計とは、企業や組織の経済活動を定量的に記録・分析することです。たとえば借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書の概念や仕組みなどを学び、財政状況や経営成績を分析します。

財務・会計には大きく2つの分野あり、投資家に対して投資の意思決定の材料を提供する「財務会計」と、企業の役員や経営者の意思決定に役立つ情報を提供する「管理会計」があります。

経営哲学・経営史・経営文化

経営哲学・経営史・経営文化とは、企業や組織が長期的に発展していくための経営手法や政策、文化について学ぶことです。たとえば、企業や組織で共有される価値観や行動様式について研究します。

企業や組織が発展する経験則や要件について理解し、また自己の経験を加味することで、未来の意思決定や行動指針に役立てることができるでしょう。

経営学部と経済学部と商学部の違い

経営学部は、経済学部・商学部と名称が似ていますが、学ぶ内容は異なります。

経営学とは

経営学とは、「企業や組織」が存続・成長するための仕組みや戦略を学ぶ学問です。具体的には、企業や組織が市場を開拓し成長していくためには、ヒト・モノ・金・情報・時間などの経営資源をどう獲得し、配分していけばよいのか研究します。

経営学部のメリットは、経営管理・労務管理・生産管理など経営に必要な実務的な知識や情報を身に付けられることです。たとえば、実際の企業活動や市場動向を見て「いい企業とは、どんな要素を満たしているのか」「成長している組織は、そのような市場開拓をしてきたか」などについて研究します。

実務的な内容に触れながら学ぶので、起業や組織経営に興味のある人のほか、NPOや自治体などの公益性の高い組織に興味のある人におすすめです。

経済学とは

経済学とは、「社会全体」における経済活動の仕組みについて経済理論をベースに学ぶ学問です。社会全体を豊かにするために、ヒト・モノ・金・情報・時間などの資源をどう使えばよいのか考えます。つまり国や地域など大きな集団を豊かにするため、税率・金利・国債などの政策をどう打ち出していくかを探求していきます。

経済学部のメリットは、経済全体を体系的に学ぶことに重きが置かれているので、経済の動向や最新情報を理解し考える力を養えることです。

商学とは

商学とは、企業活動の主体である「商取引」について仕組みや戦略を学ぶ学問です。製品やサービスを生み出す活動や流通など、企業と消費者を結ぶビジネスについて研究します。

商学部のメリットは、会計業務・財務戦略・マーケティング・グローバルビジネスなど実践的な知識を身に付けられることです。金融・証券・流通・貿易のほか、市場調査や広告宣伝などのマーケティングについて学ぶことができます。製品やサービスを生み出したり、売ったりすることに興味のある人におすすめです。

対象主な領域重視すること
経営学部企業・組織組織経営実践
経済学部国・市区町村経済活動理論
商学部製品・サービス商取引実践
経営学部・経済学部・商学部の比較まとめ

経営学のある主な大学

経営学部があることで知られている大学を一部紹介します。

国立大学の経営学部

国立大学で経営学部があるのは、横浜国立大学神戸大学の2校のみです。

  • 横浜国立大学 経営学部
  • 神戸大学 経営学部

国立大学の場合は、受験で数学が必須のため対策が必要です。ほかにも、経済学部のなかに経営学科を設置している国立大学もあります。

<経営学科を設置する国立大学>

北海道大学・東北大学・東京大学・一橋大学・埼玉大学・新潟大学・富山大学・名古屋大学・滋賀大学・京都大学・大阪大学・和歌山大学・香川大学・山口大学・九州大学・大分大学

私立大学の経営学部

私立大学の経営学部では、以下の大学が人気です。

  • 早稲田大学 経営学部
  • 国際基督教大学 経営学部
  • 慶應義塾大学 経営学部
  • 立教大学 経営学部
  • 明治大学 経営学部
  • 同志社 経営学部
  • 立命館 経営学部

大学によって、経営思想・経営哲学に力を入れていたり、情報処理情報システムなどの分野に力を入れていたりするなど特色があります。興味のある分野について学べる環境かどうか、事前に大学のホームページを確認しておきましょう。

経営学部の授業・ゼミの内容

経営学部の授業では、はじめは「経営学入門」「会計学入門」などの授業で経営学の基礎を学びます。入門科目がおわると、「国際経営論」「経営戦略論」など専門的な授業を学び、個人の興味に応じて、専門科目を学んだり、研究を進めて卒業論文を作成したりします。

ゼミでは、一般的にはグループを組んでレジュメを作って発表し、学生同士で質疑応答や議論をしたり、教授に指摘・アドバイスをもらったりしながら経営学の理解を深めていきます。

内容は、所属ゼミの教授の専門分野にもよりますが、飲食店のインスタグラム広告の効果やマクドナルドが高収益である理由、経営戦略におけるM&Aの現状と課題など幅広い題材が考えられます。リアルな事例(ケーススタディ)を交えて研究を進めていくのが、経営学部のゼミの特徴です。

経営学部に向いている人

経営学部に向いていると考えられる人の特徴を3つ挙げます。

さまざまな組織(企業・NPO・自治体など)に関心がある

「ビジネスの目的はお金を稼ぐこと」というイメージがあるかもしれませんが、組織のトップは、ビジネスは社会貢献の手段と考えている人が多いです。社会貢献をするのにボランティアでは長続きしづらいですが、収益化すれば継続でき、かつ拡大を狙えるという考え方です。

組織体には企業やNPO、自治体など数々あります。組織体によって何が異なるのか、なぜ個人ではなく組織で経済活動を行うのか、など組織というものに興味のわく人が経営学部に向いています。

一人ひとりのモチベーションや心理に興味がある

企業はヒト・モノ・金・情報・時間などの資源で構成されますが、そのなかでもヒトにどのような役割を与え、どのような体制で活動してもらうかは重要です。

また経営理念や思想をどう伝えていくかは、従業員はもちろん株主や取引先、地域社会の意思決定の指針となるので重要な研究対象となります。

さまざまなステークホルダの心理に興味のある人は、経営学部での学びは興味深いものとなるでしょう。

経営や起業に興味がある

企業経営や起業には、経済の仕組みや市場動向を読み解く力が必要です。世の中の流れを把握し、自分の考えや実現したいことを成し遂げたいと思う人にとっては経営学部での勉強は役立つでしょう。

経済やビジネスに興味がある

経済ニュースに関心があったり、親が経営者で将来継ぐ可能性があったりする人にも経営学部はおすすめです。経営学部での学びは実学に近いので、社会人になったとき仕事やプライベートでも役立てることができます。

専門的に学ぶ選択肢を幅広くしておきたい

経営学部は向き・不向きが少ない学部であり、かつ幅広い分野を学ぶので、卒業後の進路をまだ想像できない人にもおすすめです。

実際、経営学部卒の人は幅広い業界・業種へ就職しています。ただし最低限、自分が興味の持てる講義があるか、取り組んでみたい研究ができそうなゼミがあるかどうかは調べておきましょう。

経営学部の学生に人気の資格

経営学部の学生は、在学中に資格取得を目指す人が多いです。特に以下3つの資格が人気です。

日商簿記検定

日商簿記(簿記)は、企業や商店の帳簿を記録・管理し、経営の実績や財政を把握する技能です。簿記の知識はビジネス全般で役立つほか、就職活動の際に2級以上あると評価されやすいので人気があります。年3回受験の機会があります。

ファイナンシャルプランナー(FP)検定

ファイナンシャルプランナー(FP)は、個人や企業の資金についてサポートする仕事です。たとえば、年金や相続、資産運用などお金について幅広い知識が必要です。検定は1〜3級まであり、合格した級の「FP技能士」を名乗って仕事ができます。実績を積めば独立できるので、人気があります。

中小企業診断士

中小企業診断士は、中小企業の経営状況から課題点を分析し解決のサポートをする仕事です。いわゆる経営コンサルタントと同等の仕事ですが、中小企業診断士は国家資格であることが特徴です。

景気や労働人口などの経済状況を読み解く必要があるため、経営学部の学生に関心のある仕事となっています。国内企業の99%以上が中小企業であること、コロナ禍による企業の業績悪化傾向から考えても、今後も人気が続きそうです。

経営学部卒に人気の仕事

看護師になるには?試験・進路・仕事内容・待遇など

経営学部卒の就職先や進路は多岐にわたります。ここでは、特に人気の仕事4つを紹介します。

一般企業(金融業界・メーカー・サービス業など)

経営学部卒の進路で最も多いのが、一般企業への就職です。

業界は多岐にわたりますが、とくに、金融業界メーカー・サービス業が人気です。経営学部で学んだ経済や会計の知識や、実践的なビジネスについての知見を活かせることから就職先として多くなっていると考えられます。

経営コンサルタント・アナリスト

経営コンサルタントとは、企業から相談を受けて経営状態を分析し、経営強化のための提案やアドバイスを行う職業です。

コンサルティング専門企業(コンサルファーム)で教育を受けて活躍する人から、会計士や税理士などの業務を発展させて経営コンサルを行う人、特定の業界に精通したビジネスパーソンが個人事業でコンサルを請け負う、などさまざまなパターンがあります。

ショップ・店舗オーナー

ショップオーナーとは、店舗の経営者のことです。自ら手掛けたり仕入れたりしたアパレル・インテリア・雑貨・食品などをディスプレイし、商品管理・労務管理・資金管理などを行いながら収益をあげる仕事です。最近は、インターネット限定でもショップを開けるので、人気の職業となっています。

スーパーバイザー(SV)

スーパーバイザーには飲食店や小売店での仕事や、コールセンターや医療・福祉関係での仕事などがあります。その役割は、業界によってさまざまです。

たとえば、飲食店や小売店でのスーパーバイザーは、エリアマネージャーとして複数の店舗を管理し事業の成功を担います。一方、コールセンターや医療・福祉現場のスーパーバイザーは、スタッフの育成・評価やシフト作成や面談といった労務管理から、クライアントと現場の橋渡し、トークスクリプトの作成などを行います。

経営学修士(MBA)取得を目指す人も

日本の大学で経営学部を卒業すると、学士(経営学)という学位が授与されますが、その上位学位にあたるのが経営学修士(MBA)です。

経営学修士(MBA)とは「Master of Business Administration」の略で、経営学部の上位の教育機関であるビジネススクールを修了すると取得できます。

世界共通で企業経営に関するプロフェッショナルとして働くことができ、欧米では企業経営に携わる管理職の多くが取得しています。日本でも人材のグローバル化により、MBA取得が強く意識されるようになっています。

まとめ

実例からビジネスの知見を広げたり、世の中の課題を意識して、行動している学生から刺激を受けたりできるのは、経営学部の魅力の一つです。社会や自分の身の回りで「何とかしたい」という思いがある人、そのような課題意識を見つけたい人は、ぜひ経営学部への進学を検討してみてください。

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