ファッション関係の仕事15選|進路や必要な資格は?

Edv Magazine 編集部

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ファッション関係の仕事15選|進路や必要な資格は?

高校生になると、将来なりたい仕事や行きたい大学、専門学校について早い段階から考えなければなりません。そんなときに、数ある職業のなかでも、身近な存在であるファッション関係の仕事に興味を持つ高校生も多いです。

ファッション関係の仕事に就きたいと思ったら、具体的にどういった進学先を選択したり、どのような資格を取得すると就職に有利なのでしょうか。今回は、ファッション関係の仕事に就くための進路や資格、代表的な15のファッション関係の仕事を紹介します。

ファッション関係の仕事15選

早速、ファッション関係の仕事にはどんなものがあるのかを見ていきましょう。ファッション関係と一言でいっても、洋服などをデザインする人、作る人、広報する人、販売する人などさまざまな役割があります。

①ファッションデザイナー

ファッションデザイナーは、その名の通り服などのデザインをする仕事です。企画から洋服作りに関わり、デザイン画を作成したら、その後の作業工程を担うパタンナーなどに指示を出します。

ファッションデザイナーは衣服作りの総合プロデューサー的存在として、利益やコンセプトなども考慮しつつ、何度もデザインの試作をしたり、スケジュールを調整したりします。

②テキスタルデザイナー

テキスタルデザイナーは、洋服のデザインではなく、洋服の元となる生地の色などをデザインする仕事です。デザインする生地は洋服だけでなく、ネクタイやカーテン、ハンカチなど非常に幅広いです。

生地の色や柄を決めるだけではなく、素材選び、織り方、染め方などの細かな設定も行い、工場への発注までを担当します。

③ファッションコーディネーター

ファッションコーディネーターは、展示会場や店頭で、お客さんのコーディネートをアドバイスしたり提案したりする仕事です。ショップ店員を兼ねる場合もありますし、専属のコーディネーターとしてアパレルメーカーに採用される場合もあります。

ファッションコーディネーターはシーズンごとのコンセプトを把握し、自社商品をうまく組み合わせたコーディネートを提案します。

④ファッションアドバイザー

ファッションアドバイザーは、アイテムの企画をしたり、プロモーションの方法について考える仕事です。アパレルメーカーのコンセプトを決める段階から関わることができ、商品の仕入れや販売の方法、広告戦略まで、幅広く担当します。

トレンドやヒット商品を生み出すのは、このファッションアドバイザーで、高い商品開発能力を養うには、販売経験も多く積まなければいけないといわれています。

⑤ファッションプランナー 

ファッションプランナーは、新商品を企画、提案する仕事です。新商品を生み出すには細かな市場調査やトレンドチェック、季節に合わせたコンセプトなどを考慮する必要があります。

ファッションデザイナーと似たような印象を受けますが、プランナーは「今シーズン売れるのは何か」「次のトレンドになるのはどういうものか」を見極め、提案します。デザイナーはそのコンセプトに沿った商品をデザインするのが仕事です。

⑥ファッションスタイリスト

ファッションスタイリストは、テレビ撮影などの際に出演者のファッションをコーディネーとする仕事です。番組やコーナー、担当する芸能人のイメージに合った服や小物を選び、手配をします。

その人の印象に合ったもの、イメージアップにつながるものを選択することはもちろん、用意したアイテムを丁寧に取り扱う繊細さも求められる仕事だといえます。

⑦プレス

プレスは、自社商品やキャンペーンなどのPRをする広報の仕事です。マスコミ媒体への情報発信はもちろん、展示会やショーの企画・運営、商品のカタログ製作など、自社のPRのために幅広く活動します。

プレスというと表舞台、華々しい業種という印象が強いですが、顧客管理や商品の貸出といった裏での業務も多いです。

⑧バイヤー

バイヤーは、商品を仕入れたり買い付けしたりする仕事です。コンセプトや顧客ニーズに合った商品を探し出し、店頭に並べるのですが、よりよい商品を見つけるために国内だけでなく海外にまで足を伸ばすこともあります。

次シーズンに当たりそうなアイテムを発掘することはもちろん、価格や数量、納期などの交渉も、すべてバイヤーがおこないます。

⑨パタンナー

パタンナーは、デザイナーがデザインした絵をもとに、型紙を作る仕事です。平面のデザイン画にはイメージやさまざまな指示が書かれており、これを立体化するためのパターン(型紙)を作ります。

洋服などのアイテムは、このパターンをもとにして生産されるため、ミスは禁物です。そのため最近はコンピューターを使ってのパターン化が主流となってきています。

⑩マーチャンダイザー

マーちゃんタイザーは、販売業における企画や販売計画をまとめて行う仕事です。商品の企画や構成、予算の管理、価格決定など、商品が店頭などに並ぶまでの流れ全体を管理します。

売上などへの責任も求められることが多いため大変な仕事ではありますが、目標が数値として明確に示されているため、やりがいも大きいです。

⑪ファッション店員

ファッション店員は、店頭で販売を行う仕事です。ショップ店員、ショップスタッフなどとも呼ばれ、私たちに最も身近なアパレル関係の仕事をしている人だといえるでしょう。商品を自ら着用し、接客はもちろん、店内の環境整備、商品の在庫管理、陳列、売上管理なども行います。

店員の対応や商品の着こなし、商品知識やトレンドの把握などが売り上げにつながることもあり、ただ接客をするのではなくさまざまな知識の収集も求められます。

⑫ファッションモデル

ファッションモデルは最新の商品を着て、雑誌や広告、ショーなどでアピールする仕事です。ファッションモデルの多くはモデル事務所に所属しており、撮影やファッションショーを中心に活動しますが、そこからタレントに転身したり、ブランドを立ち上げたりすることもあります。

マネキンに着せる、ハンガーにかけておくよりも実際に着用したほうが商品の魅力が伝わりやすいため、ファッションモデルもファッション業界には欠かせない仕事です。

⑬営業

営業は、自社商品を売るために自社店舗はもちろん、百貨店やショッピングモール、卸などにも営業を行う仕事です。営業の腕次第で、商品が多く売れるかどうか、アパレルブランド、メーカーが大きく育っていくかどうかが決まるといっても過言ではありません。

営業はこうした一般企業と同様の営業活動に加え、オンラインショップ運営やSNSの運用など幅広い業務に関わることもあります。

⑭小物作り系のデザイナー

小物作り系のデザイナーは、洋服ではなく靴やバッグ、ジュエリー、アクセサリー、ランジェリー、時計などの小物をデザインする仕事です。それぞれ手掛けるものは違うものの、やはり洋服と同様に、トレンドやブランドコンセプトを理解したうえでデザインをすることが求められます。

小物作りデザイナーには、手掛ける小物を作る高い技術が求められます。加えて、靴やランジェリーなどは履き心地、着用感のよさといった面を考慮し、デザインにあたることも必要だといえます。

⑮和装関係のデザイナー

和装関係のデザイナーは、反物から着物や羽織を作ったり、着物を仕立て直したりする仕事です。洋服のデザイン、製作とは異なる技術や知識が求められます。着物の縫製は時間が長くかかり、また細かな作業も多いので、手先の器用さや集中力も必須だといえます。

和装関係のデザイナーはデザインや下てだけでなく、丸洗いやシミ抜きの方法も知り、そうした仕事も担うことが多いです。

ファッション関係の仕事に就くための進路

ファッション関係の仕事にはいろいろなものがありますが、前述のような仕事に就きたい、と思ったらどのような進路選択をすればよいのでしょうか。

ファッション業界に就職するための進路パターンとして挙げられるのは、次の3つです。

専門学校

ファッション関係の専門学校に行けば、2年間で多くの技術や知識を身に付けることができます。

特にデザイン関係の仕事に関わる場合には、専門的な知識、技術を求められることが多いです。未経験の人材がなかなか採用されない理由の1つはここにあるため、専門学校でしっかりと学ぶことで、就職につなげることができます。

専門学校は昼間部も多いですが、社会人が働きながらファッションについて学ぶことのできる夜間部が用意されている学校もあります。

大学・短期大学

大学や短期大学でも、ファッション関係の学部を設置している場合があります。

専門学校は実習時間も長く、どちらかといえば「手に職をつけたい」という人向けです。一方、大学や短期大学は実習もありますが、ファッションクリエイターやプロデューサー、ディレクターといった、ファッション業界のビジネスに関わる部分を多く学べるのが特徴だといえます。

また、大学は4年間かけてファッションについてやその他の知識もじっくり学べるので「ファッション業界に興味があるけど、まだどういう業界で働きたいのかはっきり決まっていない」という場合には、大学でファッションについて学びながら、就職先を模索してくのもよいのではないでしょうか。

ショップ店員として就職

「ファッションに関する知識や技術がないが就職を考えている」という場合は、アパレルショップの店員として働くという選択肢があります。ファッションや自社ブランドに興味のある人であれば、未経験でもショップ店員として採用してもらえることも多いです。

ショップ店員として社会経験、ファッション関係の仕事の経験を積みながら、お金が貯まったら専門学校に通うという人もいます。また、ショップ店員は学生のアルバイトを募集していることもありますので、専門学校や大学に通いながら、好きなアパレルブランドのお店でアルバイトをするのも選択肢の1つだといえます。

高校生も取得できるファッション関係の資格

ファッション関係の仕事にはさまざまな知識、技術が求められ、それが確かなものであるかどうかを証明するための資格も多く存在します。最後に、高校生でも取得できるファッション関係の資格を紹介します。

ファッション色彩能力検定

ファッション色彩能力検定は、色に関する知識、ファッションやインテリアについての能力を試される検定です。3級、2級、1級があり、2,3級は年に2回、1級は年に1回試験が行われます。

受験資格は特になく、高校生でも受けられます。ファッション色彩能力検定の合格率は2,3級で70%程度、1級が30%ほどだといわれています。

ファッションビジネス能力検定

ファッションビジネス能力検定は、マーケティングや商品開発など、ファッションビジネスに関する知識を試す検定です。3級、2級、1級があり、2,3級は年に2回、1級は年に1回試験が行われます。全国で受験が可能ですが、1級の試験会場は東京のみです。

ファッションビジネス能力検定の合格率は3級が70%、2級が40%、1級が10%ほどだといわれており、ファッション色彩能力検定と比較するとやや高めです。高校生も受験可能ですが、難しい試験であるため大学生以上の受験が推奨されています。

ファッション販売能力検定

ファッション販売能力検定は、販売やお客様対応など、ショップ店員として必要な知識を試す検定です。3級、2級、1級があり、2,3級は年に2回、1級は年に1回試験が行われます。全国で受験が可能ですが、1級の試験会場は東京のみです。

ファッション販売能力検定の合格率は3級が70%、2級が50%ほどだといわれており、高校生も挑戦できる資格だといえます。1級の合格率については公表されていませんが、合格すれば店舗マネジメントや運営に関する知識も身に付けられるので、ぜひ挑戦したいところです。

パターンメーキング技術検定

パターンメーキング技術検定とは、デザイン画から型紙をおこす、パターンの知識や技術を試す検定です。3級、2級、1級があり、それぞれ年に1回試験が行われます。2,3級は筆記、実技の2つの試験があり、1級は実技のみです。

パターンメーキング技術検定の合格率は、3級が70%、2級が55%、1級が50%だといわれています。知識だけでなく技術力の高さを問われる検定であるため、資格を取得しているとパタンナーとしての就職に活かせるのではないでしょうか。

まとめ

今回は、ファッション関係の仕事の種類や、ファッション関係の仕事に就くための進路、高校生が取得できるファッション関係の資格を紹介しました。ファッション関係の仕事は細かく分かれており、デザインや洋服づくりを担当する人から、広報・営業をする人、販売に関わる人までさまざまです。

どういった関わり方をするにしても、一定の知識や技術が求められる仕事ですので、経験を積んだり学校で学んだりして、力をつけていきましょう。

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