「高校から義務教育ではなくなるけど、中学との違いってなんだろう?」と疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。
今回は、中学と高校の違いについて学習面と生活面に分けて解説します。「勉強は難しくなる?」「クラス分けってどうなる?」「部活動とかアルバイトってみんなしているの?」そういった疑問を解決します。
そもそも、中学と高校の役割とは
中学の役割
中学の主な役割は、「個人の能力を伸ばす」「社会で自立して生きる基礎をつくる」「国家や社会をつくる一員として必要になる基本的な資質を養う」こととされています。つまり具体的なスキルというよりは、人としての基礎をつくることに重きが置かれているのです。
高校の役割
高校の主な役割は、卒業後の進路が進学と就職に大きく分かれることから、進学や就職にあたって必要な能力を生徒に身につけさせることにあります。また社会で生きていくために最低限必要な能力を養う役割も担っています。
中学と高校の違い
ここからは中学と高校の違いについて学習と生活の両面から解説します。
学習面の違い

まずは学習面の違いについて解説します。
授業
中学では基本的に学年全員同じ授業を受けますが、高校からは選択制の授業があります。一般的には高校2年生から文系と理系に分かれて授業が行われます。高校卒業後の進路は就職を含めて、中学卒業後よりも多様になるため、個人の進路や学力に合わせた授業を受ける仕組みになってるのです。
参考:【文理選択のポイント】文系・理系のメリットは?陥りがちな落とし穴まで解説!
カリキュラム
高校のカリキュラムは、中学よりも比較的早く進みます。なぜなら高校で学ぶ範囲は中学の範囲よりも広く難しくなるからです。さらに同一の入試をクリアして高校に入学して来ているため、自分と同じ学力レベルの人たちが集まっており、学内の成績争いは中学よりも厳しくなります。
また普通高校の場合、カリキュラムは学校ごとに組まれていて、内容は主に大学入試に向けたものです。中高一貫校では大学入試範囲を早めに終わらせて志望校対策に特化した演習に入る学校が多くなります。
進路・受験(高校入試と大学入試)
高校入試と比べて大学入試は科目数が増えるのはもちろん、難易度も上がります。国立大学の入試は原則5教科7科目です。科目数が多いうえ、一般入試の範囲は高校3年間で学習した内容を土台としているため、当然1科目当たりの勉強量も多くなります。
生活面の違い
次に生活面の違いについて解説します。
クラス分け
中学では小学校同様、無作為にクラス分けが行われますが、高校では2年生から文系・理系によってクラスが分けられます。高校によっては成績や志望校レベルによってクラス分けをするところもあります。
部活動
全国3割程度の中学では部活動に強制的に参加させられますが、高校からは部活動への参加が自由になります。高校では部活以外にアルバイトを始めたり、受験勉強に集中したりと選択肢が増えます。大切なのはどんな高校生活を送りたいかを考えて自ら選択することです。
アルバイト
一部の高校では禁止されていますが、一般的には高校生からアルバイトができるようになります。アルバイトを通して社会と接点を持ち、世の中にどんな仕事があるのか身をもって知るいい機会になります。またお金を稼ぐことの大変さや喜びも味わえるでしょう。「飲食業界に興味があるから飲食店でアルバイトをする」「卒業旅行でヨーロッパを周りたいからお金を貯める」など目標や目的をもって働けば、どんなアルバイトでもその後の人生の糧になります。
充実した高校生活を送るために
2022年から成人年齢が20歳→18歳に引き下がります。つまり、高校3年間は成人になる前の最後の期間です。高校卒業後は就職する人もいれば、大学や専門学校に進学する人、自分なりの道を模索して就職も進学もしない人など多様な生き方が広がっています。
どんなふうに高校生活を送るのか。そこに正解はありません。どう過ごしてもその人の人生です。
しかし、「高校を卒業するときに後悔したくない」というのは誰しもに共通する想いのはず。勉強、部活、遊び、趣味、恋愛……なんであろうと「あのとき、ああしておけば」と後悔はしたくないものです。
後悔には大きく2種類あります。「やらなかった後悔」と「やった後悔」です。たいていの場合、「やった後悔」よりも「やらなかった後悔」のほうが後悔として引きずってしまいます。法律や人権を犯すようなものでなければ、「やった」ほうがずっといいのです。たとえ失敗に終わったとしても、経験として後々活かされたり、笑える思い出になったりします。
大人になって金持ちや有名人になっても高校3年間は決して取り戻せません。一瞬一瞬が貴重な時間です。「やらなかった後悔よりも、やった後悔」の言葉を胸にいろんなことに挑戦してみてください。
参考:進路のヒントをくれる!おすすめの「将来の夢診断」10選
まとめ
今回は、中学と高校の違いについて解説しました。
高校生になると「学習面」では難易度が上がるとともに、自分で学びたいことをより選択できるようになります。また「生活面」では中学までよりも行動範囲が広がり自由度が高くなりますが、そのぶん自己管理も必要です。ぜひ目標をもって充実した高校生活を送ってください。